固定資産税の平均額は20万円前後。
マイフォームは人生の中でも大きな買い物ですが、買った後も税金が発生するもの。しかし、Googleで検索すると「マンション 固定資産税 かからない」と気になるワードが表示されるんですよね。
そこで今回は「マンションは固定資産税がかからないって本当なのか?」を不動産のプロが徹底解説します。
本記事では、2,000万/3,000万/4,000万/5,000万のマンションを買った際の固定資産税のシュミレーションまでしているので、ぜひ最後までご覧ください。
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マンションは固定資産税がかからないって本当?
結論から言うと、マンションは固定資産税がかからないことはほぼありません。
基本的に所有しているマンション(物件)と土地の価値から固定資産税を算出して、支払う必要があります。
マンションの土地の固定資産税がかからないケースはある
マンションを購入すると物件とその土地の所有権を持つことになるので、物件と土地の固定資産税がかかります。
しかし、稀に借地権付といって、マンションの物件は所有権を持つが土地は借りる状態の契約形態も存在します(「定期借地権付」「地上権付」などと表記されることもある)。
- 物件:所有&税金あり
- 土地:レンタル&税金なし
なので、借地権付の場合は、物件の固定資産税はかかりますが、一方で土地の固定資産税はかからないです。とはいえ、借地権付の場合は地代が発生するので、支払う金額にそこまで大差はありません。
一定の条件を満たせば固定資産税がかからないケースもある
マンションに限らずですが、基本的に課税標準額が以下基準を下回る場合は固定資産税がかからないです。
- 土地:30万円未満
- 家屋:20万円未満
マンションとは異なりますが、他にも以下のような条件を満たす場合は固定資産税がかかりません。
- 公共用の土地や建物
- 学校、図書館、公園など公共の目的に使用されるもの
- 宗教法人や公益法人が所有する特定の施設
- 寺社、教会、非営利の医療機関など
- 特定の農地
- 条件を満たす農業振興地域内の農地
- 災害等による被災地の特例
- 地震、火災などの災害により被災した土地や建物
まとめると「相当価値のない土地にあるマンションでない限り、固定資産税がかからないケースはほぼない」といった感じですね。
そもそも固定資産税とは?
次に、そもそも固定資産税に関して、いつ払うのか?どう計算するのか?軽減措置はあるのか?といった観点からざっくり解説していきますね。
まず固定資産税を一言でいうと、土地や家屋、償却資産などの固定資産に対して課される地方税の一種です。いわゆる税金ですね。
地方税になるので、支払った固定資産税は、市町村区等の地方自治体により公共サービスやインフラを整える費用に使われることになります。
固定資産税はいつ払う?
固定資産税は毎年4回支払います。
正確には毎年4回に分割して支払う感じです。4回のタイミングは各都道府県、及び市町村区により異なるので、自治体のページを確認しましょう。
- 第1期:06月
- 第2期:09月
- 第3期:12月
- 第4期:02月
- 第1期:05月
- 第2期:07月
- 第3期:11月
- 第4期:01月
- 第1期:04月
- 第2期:07月
- 第3期:12月
- 第4期:02月
固定資産税の通知書が送られてくるので、基本的には通知書を確認すれば問題なく支払いはできますよ。
固定資産税の計算方法は?
固定資産税の計算方法は以下の通り。
固定資産税額 = 課税標準額 × 税率
上記計算式を用いて、マンションの物件と土地に関して、それぞれ固定資産税を算出する形式となります。
詳細を加味せずに大雑把に計算シュミレーションをしてみましょう。例えば、物件評価額が1,500万円で土地(200平方メートル以下)の評価額が3,000万円だったとしましょう。
1,500万円 × 1.4% = 21万円
※1.4%が基本的な標準税率
土地が200平方メートル以下の場合、課税標準額が6分の1に減額されるため、実質評価額は500万円になる。
3,000万円 × 1/6 = 500万円
その上で固定資産税を計算する。
500万円 × 1.4% = 7万円
21万円 + 7万円 = 28万円
とはいえ、固定資産税の計算は市区町村の税務担当部署が行うので、そこまで詳細まで知っておく必要もありません。
固定資産税に軽減措置はある?
固定資産税の軽減措置は、物件状況により様々ですが、ざっくり下記の通りです。
- 適用条件:新築住宅であること
- 軽減内容:建物部分の固定資産税が2分の1に減額
- 軽減期間:一般住宅は新築後3年間、認定長期優良住宅は5年間
- 小規模住宅用地(200平方メートル以下の部分)
- 軽減内容:課税標準額が6分の1に減額
- 一般住宅用地(200平方メートルを超える部分)
- 軽減内容:課税標準額が3分の1に減額
- 適用条件:所得が一定以下の高齢者、障害者世帯など
- 軽減内容:固定資産税の一部または全額が免除
- 適用条件:一定の省エネ基準を満たす改修を行った住宅
- 軽減内容:改修費用に応じて、一定期間固定資産税が減額
- 軽減期間:最大5年間、固定資産税額の2分の1を減額
- 適用条件:1981年5月31日以前に建築された住宅で、耐震改修を行ったもの
- 軽減内容:耐震改修後の一定期間、固定資産税が減額
- 軽減期間:最大5年間、固定資産税額の2分の1を減額
- 適用条件:高齢者や障害者が居住する住宅で、バリアフリー改修を行ったもの
- 軽減内容:改修費用に応じて、一定期間固定資産税が減額
- 軽減期間:最大5年間、固定資産税額の2分の1を減額
固定資産税の軽減措置は変わる可能性もあるので、詳細は国の情報をチェックしてみてください。
マンションの固定資産税を2,000万/3,000万/4,000万/5,000万ごとに解説
マンションの評価額は新築なのか?中古なのか?リフォームしているのか?など、様々な観点から変化します。
なので、今回は以下のような条件で、それぞれ固定資産税のシュミレーションをしていきますね。
- 2,000万円の中古10年マンション
- 3,000万円の新築マンション
- 4,000万円の中古20年マンション
- 5,000万円の新築マンション
順番に見ていきましょう。
マンションの固定資産税:2,000万円の中古10年マンション
- マンション:中古10年
- 構造:軽量鉄骨造
- 購入価格:2,000万円
- 専有面積:80㎡
- 土地評価額:400万円
- 物件評価額:1,000万円
固定資産税:約149,333円
2,000万円の中古10年マンションの固定資産税をざっくりまとめると上記の通りです(各種数値はあくまで平均値を採用しているので、諸条件で税金額は変化します)。
評価額/固定資産税の計算式
物件/土地の評価額の計算式
2,000万円×70%=1,400万円を総評価額と仮定
- 土地
- 400万円と仮定
- 物件
- 1,000万円と仮定
固定資産税の計算式
固定資産税額(土地) = 400万円 × 1.4% × 1/6 = 9,333円
固定資産税額(物件) = 1,000万円 × 1.4% = 14万円
固定資産税額合計 =9,333円 + 14万円 = 149,333円
マンションの固定資産税:3,000万円の新築マンション
- マンション:新築
- 構造:鉄筋コンクリート造
- 購入価格:3,000万円
- 専有面積:100㎡
- 物件評価額:1,680万円
- 土地評価額:720万円
固定資産税:約134,400円
3,000万円の新築マンションの固定資産税をざっくりまとめると上記の通りです(各種数値はあくまで平均値を採用しているので、諸条件で税金額は変化します)。
評価額/固定資産税の計算式
物件/土地の評価額の計算式
3,000万円×80%=2,400万円を総評価額と仮定
- 土地
- 720万円と仮定
- 物件
- 1,680万円と仮定
固定資産税の計算式
固定資産税額(土地) = 720万円 × 1.4% × 1/6 = 16,800円
固定資産税額(物件) = 1,680万円 × 1.4% × 1/2 = 117,600円
固定資産税額合計 = 16,800円 + 117,600万円 = 134,400円
マンションの固定資産税:4,000万円の中古20年マンション
- マンション:中古20年
- 構造:軽量鉄骨造
- 購入価格:4,000万円
- 専有面積:150㎡
- 物件評価額:1,960万円
- 土地評価額:840万円
固定資産税:約294,000円
4,000万円の中古20年マンションの固定資産税をざっくりまとめると上記の通りです(各種数値はあくまで平均値を採用しているので、諸条件で税金額は変化します)。
評価額/固定資産税の計算式
物件/土地の評価額の計算式
4,000万円×70%=2,800万円を総評価額と仮定
- 土地
- 840万円と仮定
- 物件
- 1,960万円と仮定
固定資産税の計算式
固定資産税額(土地) = 840万円 × 1.4% × 1/6 = 19,600円
固定資産税額(物件) = 1,960万円 × 1.4% = 274,400円
固定資産税額合計 = 19,600円 + 274,400円 = 294,000円
マンションの固定資産税:5,000万円の新築マンション
- マンション:新築
- 構造:鉄筋コンクリート造
- 購入価格:5,000万円
- 専有面積:130㎡
- 物件評価額:2,800万円
- 土地評価額:1,200万円
固定資産税:約224,000円
5,000万円の新築マンションの固定資産税をざっくりまとめると上記の通りです(各種数値はあくまで平均値を採用しているので、諸条件で税金額は変化します)。
評価額/固定資産税の計算式
物件/土地の評価額の計算式
5,000万円×80%=4,000万円を総評価額と仮定
- 土地
- 1,200万円と仮定
- 物件
- 2,800万円と仮定
固定資産税の計算式
固定資産税額(土地) = 1,200万円 × 1.4% × 1/6 = 28,000円
固定資産税額(物件) = 2,800万円 × 1.4% × 1/2= 196,000円
固定資産税額合計 = 28,000円 + 196,000円 = 224,000円
マンションの固定資産税を安くする方法
最後に、マンションの固定資産税を安くする方法を解説していきますね。
順番に見ていきましょう。
安くする方法①:中古ではなく新築で買う
まず中古より新築で買うことです。
というのも、新築住宅に対しては一定期間、固定資産税が軽減される特例があるから。例えば、一般の住宅は新築後3年間、長期優良住宅は新築後5年間にわたり、建物の固定資産税が1/2に軽減されます。
耐用年数ギリギリの中古物件の場合は、トータルで固定資産税が安くなることはありますが、築浅の中古物件であれば、新築の方が固定資産税が安くなるケースはありますよ。
安くする方法②:マンションより一戸建てを買う
また、一戸建てを買うのも1つの方法です。
というのも、マンションは評価額で言うと「土地30%:物件70%」の割合が多いですが、一戸建てだと「土地70%:物件30%」の割合が多いからです。
土地は軽減措置を受けやすいので、土地の割合が大きいほうが固定資産税が安くなりやすいというわけですね。なので、マンションより一戸建てを選ぶのもありでしょう。
安くする方法③:バリアフリーリフォームを行う
バリアフリーリフォームを行うのも1つの手。
新築後10年以上経過した自身所有の物件かつ下記要件を満たす必要がありますが、バリアフリーリフォームを行うと改修工事を行った住宅に対する固定資産税額の1/3の軽減措置を受けることが可能です。
- 改修工事の要件
- 段差の解消
- 滑り止め床材の設置
- 洋式便器への取替え
- 廊下や出入り口の拡幅
- 階段への手すりの設置
- 浴室やトイレへの手すりの設置
- 工事費用の要件
- 改修工事に要する費用が 50万円以上
- 居住者の要件
- 65歳以上の高齢者
- 者障害者手帳を所持している者
- 要介護認定または要支援認定を受けている
上記要件を満たせる場合は、リフォームを実施するのもありですね。ただ、リフォームにより敷地を広げたり設置物を増やしたりすると、固定資産自体が増える可能性もあるので注意が必要です。
安くする方法④:スマホ決済等で手数料を浮かす
最後は完全なる小技ですが、固定資産税の納付をスマホ決済等で行うことです。
というのも、スマホ決済を行うことで手数料が無料になるケースがあるためです。例えば、PayPayなどのQRコード決済ですね。
とはいえ、30万円ほどと上限金額があるので、必ず使える方法ではありません。ただ、少なからず金銭的メリットはあるので、使えるものは使っておきましょう。
マンションは固定資産税がかからないって本当?:まとめ
マンションでにおいて固定資産税がかからないケースはほぼありません。
残念ながら固定資産税を支払う必要はあります。とはいえ、軽減措置を上手く活用すれば、それなりに節税することは可能です。
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