築40年や築50年のマンションと聞くと、皆さまはどのようなイメージを持つでしょうか?
おそらく「古い…」、「いつまで住めるのか心配…」といった不安感を覚える方もおられることでしょう。
また、Googleで検索すると「後悔」、「買っても大丈夫」、「いつまで住める」「買うな」といった築40年、築50年のマンションの購入に対する不安や懸念がよく表れた検索意図が確認できます。
実際、マンションは大きな金額の買い物ですので後悔だけは絶対したくはないですよね。
そこで今回は、「築40年/50年マンションを買った人は後悔する」と言われる理由やその実態について、過去累計5000以上の不動産取引を行ってきたプロが徹底解説します。
また、本記事では築40年、築50年マンションが実際いつまで住めるのか、寿命についても説明しているので是非最後まで御覧ください。
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【20年後】築40年/50年のマンションはいつまで住める?
はじめに基礎知識として、現在の日本における築40/50年のマンションはいつまで住めるのか?その寿命について確認しておきましょう。
結論、最低でも後20~30年前後は何も問題はないと考えられます。また、適切なメンテナンスを行えば20年後どころか老後まで安心して住むことが可能。
法定耐用年数ベースで考えると、日本のマンションの場合、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)で47年、鉄骨造(S造)で34年になります。
ただしこれらはあくまで建物自体の物理的な寿命を指すというわけではなく、国土交通省が以前発表したものによると鉄筋コンクリート造のマンションの平均寿命は68年とのこと。
また、適切な管理と修繕等定期的なメンテナンスが行われている前提で、鉄筋コンクリート造のマンションは最長100年~120年の寿命を持つという発表もされています。
建て替えについて
マンションの建て替えについては、国土交通省の「マンション建替え等の実施状況」のデータによると、2023年3月時点での累計で282件(約23,000戸)とのこと。
また、2022年末でマンションストック総数が約694.3万戸であることを考慮すると、建て替えが行われた中古マンションはわずか全体の約0.3%という計算になります。
ただし、建替決議時のマンションの平均築年数は単棟型で37.7年、団地型で43.5年という報告も同時にされていることから、築40/50年のマンションは建て替えの時期に差し掛かる可能性はあるといえます。
とはいえ、中古マンションの建て替えについては建て替え費用の住民負担が重いこと、建て替え決議までの手続きが複雑なことから実現障壁がかなり高いという現状も。
ちなみに、着工時には適法だったものの、現行の建築基準法や都市計画法に適合していない既存不適格建築物も築40/50年マンションの中にはあります。こうした場合、建て替えにより居住環境のクオリティが落ちる懸念から建て替え自体見送られるケースも珍しくはありません。
築40年/50年のマンションは増え続けている
現在の日本で築40年~築50年以上のマンションは増え続けています。
これは、高度経済成長期から2000年代初頭までの都市部を中心とした新築マンション需要ピークを終えて、販売価格、コストの高騰や少子高齢化、またリノベーション、リフォーム市場の拡大による中古マンション需要の高まりが関係しているといえます。
事実、国土交通省が発表した令和4年末の築40年以上の分譲マンション数の推移によると以下のようなデータも。
2022年末の時点で築40年以上のマンションは約125.7万戸存在していること、さらに国土交通省が保有する過去から最新データまでをもとに算出した10年後と20年後それぞれの推定値まで掲載されています。
要するに今時点で築40年以上のマンションは10年後には2倍以上、20年後には3倍以上に増えているとの見立てがなされているということ。
今後、市場に出回る築40年/50年のマンションの数がますます増えていくことは間違いないでしょう。
築40年/50年マンションを買った人は後悔すると言われる理由(注意点)
続いては、メインテーマである築40年/50年マンションを買った人は後悔すると言われる理由(注意点)について。
結論、それは以下の5つです。
以下にて順番に紹介しますね。
理由(注意点)①:耐震面での不安
築40年/50年マンションの場合、耐震面での不安や懸念があります。
というのも、1981年(昭和56年)以前と以降に建築されたマンションでは、それぞれ旧耐震基準、新耐震基準と耐震性に関する設計基準の変更がされているという事実が。
つまり、築40年前後のマンションは新耐震基準と旧耐震基準が混在、築50年以上であればほぼ確実に旧耐震基準の設計がされていると考えてよいです。
ちなみに、旧耐震基準では震度5強程度、新耐震基準では震度6強から7程度の地震を受けても倒壊や崩壊を防ぐことが目標。
最近でも日本の耐震基準は複数回改正強化されており、新築マンションはさらに高い耐震性能を備え、旧耐震基準の古いマンションに対しての工事による耐震性能向上を求める声や規制も強化されつつあります。
検討している築40年~50年の古いマンションの耐震基準や、耐震工事の履歴や予定を事前に確認しておくことが重要です。
理由(注意点)②:高額な修繕費用がかさむことも
高額な修繕費用がかさむことも多々あるのが、築40年/50年のマンションのデメリットかつ注意点。
これは、老朽化が起きやすい築古マンションでは一定仕方のないことであるといえます。
建物全体や内装部の劣化によって、入居後すぐに高額な修繕費用負担が必要となり、せっかくの販売価格の安さを帳消しにしてしまうという後悔パターンは少なからずあるもの。
購入を検討するにあたって、内覧によってマンションの劣化具合を確認したり、目に見えいくい所までチェックしたいという方はホームインスペクションを利用するのもおすすめです。
理由(注意点)③:ローンが組みにくい
築40年/50年マンションになるとローンが組みにくいことも、要注意です。
そもそもローンの融資をする金融機関は、建物の残存耐用年数を考慮するため築古物件の場合、返済期間も短く設定されたり、頭金を多めに支払う必要があることがほとんど。
築年数による返済期間の制限については、金融機関によってまちまちですが15年~20年前後が目安です。
また、築年数が長い物件は老朽化や耐震性の問題からリスクが高いと見なされるため、金融機関はそのリスクをカバーするために金利を高めに設定することもしばしば。
ちなみに、ローン以外の部分で保険料が割高となるケースもあります。
理由(注意点)④:修繕積立金の負担が大きい
こちらも先述したお話と重なりますが、修繕積立金の負担が大きくなりやすいこともおさえておきましょう。
築40/50年のマンションの場合、新築と比較すると経年劣化による不具合が出る箇所が多く、修繕積立金の負担額を大きくとらなければメンテナンスや大規模修繕費用が賄えないことも珍しくはありません。
また、一般的に12年の周期を持つ大規模修繕工事を前に追加の徴収や値上げが行われることもあります。
これは以前より、きちんと計画性を持った積立金や管理費の徴収が行われてきたのかにも依存することなので長期修繕計画書や修繕積立金の残高と積立状況、過去の修繕工事履歴等を事前に確認しておくのがおすすめ。
理由(注意点)⑤:将来的な売却は困難な可能性あり
最後の注意点は、築40/50年のマンションは将来的な売却は困難な可能性があることです。
冒頭で述べたように、新築マンションブームが終わり築古マンションの増加トレンドに移りつつある現在の日本ではマンションの成約数ベースの平均築年数は次第に上がってきていることは事実。
国土交通省が運用するレインズ(不動産取引情報提供システム)によると、2012年時点で成約した首都圏中古マンションでの平均築年数は18.97年はじわりじわりと数字を伸ばし、2022年時点では23.33年に。
ただし、同じ10年間で新規登録数ベースの中古マンションの平均築年数の上がり率の方が激しいことを考慮すると、築年数が浅い方が成約しやすいという傾向は変わっていない可能性が高いといえます。
それもあり、築40/50年のマンションを短期的ならともかく長期的な目線で売却することは困難なことも。固定資産税と資産価値のバランスを考えると、相続にも不向きなことが多いです。
うかつにリフォームやリノベーションをしても、実需にしっかりと応えたものでなければむしろ損をしてしまうリスクが高まるので注意が必要。
築40年/50年のマンションのメリット
勿論、築40年/50年のマンションにはデメリットのみならずメリットも存在します。
結論、それは以下の通り。
こちらも、順番に解説していきます。
メリット①:販売価格が安い
販売価格が安いことは大きなメリット。
当然、築年数が古いほどマンションの資産価値は下落していくため、築40年/50年のマンションともなればお手頃の価格で販売されているケースも多いです。
予算的に新築や築浅のマンションでは検討が難しい方には嬉しいメリットでしょう。
昨今ではリノベーションやリフォーム込みで、トータルで住みやすくコスパの良い住宅を実現される方もおられます。
メリット②:購入直後の値下がりが低い
築40年/50年のマンションの場合、購入直後の大幅な値下がりが低いこともメリット。
一般的にマンションの値下がりは新築時から築5年の間が最も激しく、築30年を超えてくるとほぼ横ばいになってくるケースがほとんど。
築40年/50年にもなると既に長期間にわたって値下がりを続けているため、価格が底を打って安定していることが多いです。
また、こちらについても適切な修繕積立金が確保されているかどうか重要になってくるということをお忘れなく。
メリット③:好立地物件が多い
築40年/50年のマンションは、好立地条件を持つことが多いです。
事実、分譲マンションの建設が早くから行われた都心3区や城南、城西地区など人気の高いエリアに築古マンションは数多く存在。
これは、都市開発の初期段階で交通の便が良い場所や商業施設が集中するエリアに建設されたマンションがちょうど築40年~50年の頃合いを迎えていることが関係しています。
また、昔は現在と比べて地価が低かったことで、当時のデベロッパーが今では高価な人気エリアの土地を比較的低コストで取得し、マンションを建設できたという事実も。
特に都市部では、新築や築浅に絞った場合なかなか好立地の物件が見つからない時でも、築古マンションも含めることで選択肢が大幅に広がるケースも珍しくはありません。
【SNS調査】築40年/50年のマンションを購入した人の感想
続いては、SNSで築40年/築50年のマンションを購入した人の感想や声を調査してみました。
別観点からのリアルな声を参考にしてみましょう。
感想①:購入を機会にリフォーム
昨日は無事にお風呂の入れ替えが完了。
— かふぇ馬鹿(日本語版) (@fool_barista) June 8, 2023
今日はキッチンの入れ替え作業。
マンション自体が築40年くらいなので、今回の購入を機会に水回りを新しくしてるよ。
土曜日はトイレも新しくなる pic.twitter.com/NiUQubEucW
昨日は無事にお風呂の入れ替えが完了。
今日はキッチンの入れ替え作業。
マンション自体が築40年くらいなので、今回の購入を機会に水回りを新しくしてるよ。
土曜日はトイレも新しくなる
感想②:住宅ローンは可能で、6年後高く売れた
横浜日吉の築47年をマンションを
— 川崎専業 投資家 KURATA (@KURATAOYASAN) June 26, 2023
1100万で購入し
6年住んで売却時
築50年超えたマンションにも
住宅ローンは可能で
1300万で売れました
売却時
買い主様
全て壁も取り払って
リフォームに1100万
掛けて直します🙇♂️
私 あぁそれは凄いですね…🙇♂️ pic.twitter.com/U9t2P9Ndkl
横浜日吉の築47年をマンションを1100万で購入し6年住んで
売却時築50年超えたマンションにも住宅ローンは可能で1300万で売れました
売却時 買い主様全て壁も取り払ってリフォームに1100万掛けて直します🙇♂️
私 あぁそれは凄いですね..
感想③:フルリノベし、1.5倍で売ることができた
【衝撃】リセールバリューを考えず住宅購入している人が多くて残念!リセールバリューとは購入した住宅を売った場合の価格のこと。私は築50年のマンションをフルリノベし子どもが生まれたことで売却した結果、1.5倍で売ることができました!将来の売却を考慮して購入することで大きな利益を生みます!
— サラ@5年でFIRE爆走中 (@sarafirewithin5) May 20, 2024
【衝撃】リセールバリューを考えず住宅購入している人が多くて残念!リセールバリューとは購入した住宅を売った場合の価格のこと。私は築50年のマンションをフルリノベし子どもが生まれたことで売却した結果、1.5倍で売ることができました!将来の売却を考慮して購入することで大きな利益を生みます!
感想④:大規模修繕していない築古アパート一棟ものを購入する方がリスク満載
築古マンションの自己修復機能。
— 束田光陽 (@koyotsu) December 2, 2022
私は築50年前後の中古マンションを買っています。リスクないですか?と言われますが修繕積立金がきちんと貯まっているマンションは見る度に蘇っていきます。
逆に大規模修繕を一度もしていない築古アパート一棟ものを購入する方がよほどリスク満載かもしれません。 pic.twitter.com/2LZbV0CWSH
築古マンションの自己修復機能。
私は築50年前後の中古マンションを買っています。リスクないですか?と言われますが修繕積立金がきちんと貯まっているマンションは見る度に蘇っていきます。
逆に大規模修繕を一度もしていない築古アパート一棟ものを購入する方がよほどリスク満載かもしれません。
感想⑤:維持管理に問題があり、資産価値は年々低下
親父の家が築40年以上の1970年代マンションなんだが
— シルバー苦労 (@nekoga) July 22, 2020
維持管理に問題がかなりあるね
老朽化するものの、高齢世帯が多く維持管理費が困難
建替時期ではあるが区分所有者が多く意思決定が困難
しかし、資産価値は年々低下
改築するにも現行法では改築も増築も困難
耐震補強はしたが、水回りの劣化がひどい
親父の家が築40年以上の1970年代マンションなんだが
維持管理に問題がかなりあるね
老朽化するものの、高齢世帯が多く維持管理費が困難
建替時期ではあるが区分所有者が多く意思決定が困難
しかし、資産価値は年々低下
改築するにも現行法では改築も増築も困難
耐震補強はしたが、水回りの劣化がひどい
築40年/50年のマンションを購入した人の感想:まとめ
- 購入を機会にリフォーム
- 住宅ローンは可能で、6年後高く売れた
- フルリノベし、1.5倍で売ることができた
- 大規模修繕していない築古アパート一棟ものを購入する方がリスク満載
- 維持管理に問題があり、資産価値は年々低下
SNS上の築40年/50年のマンションを購入した人の感想や声はポジティブなものが全体の割合としては多い印象。
購入後にリフォームやリノベーションを計画的に行ったことで、快適に住めるようになったり、数年後に高く売却ができたという声を複数確認できました。
ただし、築40年以上のマンションでマンションの維持管理体制に問題があることで建て替えは勿論、大規模修繕工事や定期的なメンテナンスが行われないことで劣化が進み、資産価値が年々低下しているという八方塞がりの状況になっているなど後悔の声も。
やはり築古マンションには、注意点やデメリットがあることも事実ということですね。
築40年/50年マンションを買った人は後悔する:まとめ
築40年/50年のマンションを買った人は後悔すると言われる理由は上記の通り。
築40年/50年のマンションは、年々数が増え続けておりその需要も高まりつつあることは事実ですが、知らないと後悔する落とし穴がいくつがあることに注意しておきましょう。
実際、リノベーションやリフォーム施工による利益を狙った業者のポジショントークに乗せられて、購入後に後悔するというケースも増えつつあります。
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