売りに出されている築浅の中古物件や中古住宅を見たことのある方は多数おられるでしょう。
注文住宅含めて、新築の戸建てやマンションへの根強い需要がある一方で、築年数があまりたっていない、いわゆる築浅中古物件の人気は年々高まりつつあります。
本記事では「築浅の中古物件や中古住宅がなぜ人気なのかについての理由/築浅の中古物件を購入することのメリット」を不動産取引のプロが徹底解説しています。
また、築浅の中古住宅を購入することで失敗/後悔しないための注意点まで詳しく説明しているので、是非最後まで御覧くださいね。
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【なぜ】築浅中古物件の売却理由
基礎知識として、そもそもなぜ築浅の中古物件や中古住宅が売却されるのか?その理由を理解しておきましょう。
結論、主として考えられるものは以下の4つ。
- やむなしの事情で転居が必要になった
- 所有者が死亡した
- 住宅ローンの支払いが困難になった
- 売却益を狙った転売
やむなしの事情とは、職場の異動命令による転勤や結婚、離婚、出産などにあたって引っ越しの必要性がでたパターンなどが挙げられます。
また、一番よくある理由はローンの支払いが困難になったからというもの。ローン残債の支払いの延滞によって一般売却や任意売却、競売を余儀なくされたケースですね。
元々短期的な売却益を狙った転売目的で購入された物件の可能性も少なからずあります。
詳しくは後述しますが、築浅の中古物件について前住民の売却理由を把握しておくことは、物件の良し悪しを判断するうえで重要な要素になり得ます。不動産業者や売主に尋ねて明らかにしておくことがおすすめです。
ちなみに、築浅の定義については法律等、明確な基準があるわけではなく不動産会社によってまちまち。
不動産情報サイト事業者連絡協議会が以前に、一部都市である関東4県、関西3県、愛知県、福岡県、札幌市を対象に行ったアンケート結果によると8割以上の方が、築浅は築5年までの物件という認識を持っているとのこと。
SUUMOが行った300人へのアンケート結果からも、5年を超える築年数の物件を築浅として捉える方は全体の2割にも満たないことから、築5年以内が一般的に認識されている基準といえるでしょう。
築浅中古物件が人気な理由(メリット)
続いては、築浅中古物件が人気な理由、つまり築浅中古物件を購入することのメリットについて解説します。
結論、それは以下の4つ。
順番に紹介します。
理由(メリット)①:状態が良好
築浅の中古物件は、当然建設されてから日が浅いこともあり、外壁などの外装や建物の機能、性能に関わる設備部分の経年劣化が最小限に抑えられていることがほとんど。
事実、大規模リフォームを考えるべき節目になる時期は築20年前後と言われています。
また、築浅物件は最新の建築基準法にも適合している可能性が高く、現行の耐震基準を満たした設計をしていることによる安全性、資産価値の安定性、ローンや保険での優遇性など複数の恩恵を期待できることもメリット。
理由(メリット)②:基礎設備が揃っている
築浅の中古住宅には、既に基礎設備が揃っていることが珍しくありません。
新築建売や注文住宅の場合、エアコンやテレビアンテナ、回線工事など別途追加の費用負担が必要になるところが築浅の中古物件だと不要になるケースも。
追加工事や、備品購入をする手間や金銭的負担なしですぐに住みはじめることができるのも大きなメリットといえるでしょう。
理由(メリット)③:新築より販売価格が安い
築浅中古物件の販売価格は、新築よりも安くなりやすいことも人気の理由の一つ。
市場の出ているマンションや、戸建てをウェブ上で検索しても一目瞭然ですが、新築と中古を比較すると価格相場は後者の方が安いです。
先述の通り築浅中古物件の場合、経年による減価分は比較的少ないものの、「新築プレミアム」として上乗せされる付加価値の分がないため販売価格は割安となりがち。
住宅の購入にあたって、新築は予算オーバーなものの状態が良好な築浅物件は検討できるケースも多いです。
理由(メリット)④:購入後の大幅な値下がりが起きにくい
購入後に資産価値として大幅な値下がりが起きにくいことも築浅中古物件の購入におけるメリットと言えます。
事実、新築から築5年までが最も販売価格からの値下がり率が最も大きく、その後ゆるやかになり、再び値下がり率が大きくなるのは築20年前後からの傾向があると言われています。
築浅の中古物件の場合、値下がり率が高い時期を抜けた後、あるいは終わりかけのタイミングで購入をすることができるので直後に資産価値の大幅な値下がりを防ぐことが期待できるということですね。
築浅中古物件の購入で失敗/後悔しないための注意点(デメリット)
人気を集めるだけの理由がきちんとあるのが築浅の中古物件や中古住宅です。
しかし、冒頭で述べたように築浅中古物件には思わぬデメリットや落とし穴があるのも事実。
ここからは以下の「築浅中古物件の購入で失敗/後悔しないための注意点(デメリット)」を解説します。
こちらも順番に解説しますね。
注意点(デメリット)①:新築時から欠陥住宅の可能性あり
一つ目の注意点として、新築時から欠陥住宅の可能性があること。
残念ながら現在の日本でも施工不良や設計ミス、品質管理の不備、時間的制約、材料の欠陥などが原因により、新築時から重大な不備や欠陥を抱えている住宅や物件は少なからず存在するので注意が必要です。
欠陥住宅を購入して後悔することのないように事前に、物件状況報告書や重要事項説明書にしっかりと目を通しておくことがおすすめ。
また、内見時にしっかりと自身の目で直接確認することも大事ですし、不安であればプロの建築士や建物診断士にホームインスペクションを依頼するのも手です。
注意点(デメリット)②:劣化が進んでいる場合がある
築浅の物件でも劣化が進んでいる場合があることも注意点です。
具体的には、空き家期間が長いことによる管理や整備不足、前住民の利用方法の悪さなどにより築年数の割に劣化が進んでいるケースなど。
また、壁紙(クロス)、床材(フローリングやカーペット)、水回り(キッチン、バスルーム、トイレ)の部材や部品は年数の割に、劣化が進みやすい内装部分でもあるので購入前に状態をよくチェックしておきましょう。
注意点(デメリット)③:諸経費や維持費用を含めると割高な場合がある
先述の通り、築浅の中古物件の販売価格は基本的に新築よりも割安となることがほとんどですが、諸経費や維持費用を考慮すると割高になるケースがあるという落とし穴も。
例えば新築物件には多くの場合設備や建物の保証が付いていますが、築浅物件では保証期間が過ぎているか残りわずかなため、修理費用を自己負担しなければならないケースは多いです。
つまり、入居そうそうに内装部に不備や故障が見つかった場合は損をしてしまう恐れがあるのです。
また、新築と比較してローン金利や保険料がより高めに設定されることも。これは、保険会社や銀行などの金融機関が新築よりも中古物件の方でリスクを高く見積もるためですね。
さらに新築物件の場合、発生しないことが多い仲介手数料の分も築浅中古物件は考慮する必要があります。不動産購入になると仲介手数料だけで百万円単位の話になってくるため馬鹿になりません。
既に購入検討をされている不動産がある方は、是非弊社サービス01HOUSEで大幅節約をされることをおすすめします。
注意点(デメリット)④:注文住宅は資産性が低い可能性が高い
最後の注意点(デメリット)は、限定的かつ思わぬ落とし穴的要素の強いお話になります。
それは築浅といえど注文住宅の場合は資産性が低い可能性が高いこと。
これは中古建売物件やマンションと比較すると、カスタマイズ性が強くリフォームや修繕が難しいことや内装や仕様が一般的な市場需要に合致していない等の理由が挙げられます。
また、建設コストの高さから販売価格も一般相場よりも割高で設定されているケースも多く、流動性に欠ける可能性があることを考えると、今後売却予定がある方は、検討している築浅中古物件が注文住宅かどうかは一つ注目しておいた方がよいでしょう。
【SNS調査】築浅中古物件の購入にまつわる意見
次に、SNS上で築浅中古物件にまつわる意見を調査しました。
該当するものを複数確認することができたので、リアルな意見や声を参考にしてみましょう。
意見①:経済性、育児面から1番バランス取れてる
お金を貯めるなら賃貸💰
— まるfamily♪FIREまでの道のり🐻 (@maru_fire0) January 6, 2024
ただ、賃貸と戸建だと育児のしやすさが全然違う。太鼓の達人で言うと普通と鬼くらい違う😂
築浅の中古住宅が、経済性、育児面から1番バランス取れてると思います🥰
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意見②:魅力的だけど予算オーバー
立地良くて、築浅で綺麗で、ちょっと、広すぎるけどすごくる魅力的な物件見つけてしまって頭から離れない…
— とんかつ🍪3y1y 低浮上&リプ遅⚠️ (@5bTrNX0drqIrQ3j) October 29, 2021
ただし予算オーバー💸
これは値引きするしかない?
中古住宅住宅値引きしたことある人いる?なんて言えばいいんだろう?#とんかつ家を買う
立地良くて、築浅で綺麗で、ちょっと、広すぎるけどすごくる魅力的な物件見つけてしまって頭から離れない…
ただし予算オーバー💸
これは値引きするしかない?
中古住宅住宅値引きしたことある人いる?なんて言えばいいんだろう?<a
意見③:私道負担ある土地はリスク
やはり私道負担ある土地はリスクやなあ。中古物件で築浅の割にお手軽物件あったけど、20区画以上の共有私道で嫌な予感して断念したのだけど、良かったわ…
— タカ (@takanovalue) November 8, 2022
やはり私道負担ある土地はリスクやなあ。中古物件で築浅の割にお手軽物件あったけど、20区画以上の共有私道で嫌な予感して断念したのだけど、良かったわ…
意見④:買ってすぐの大幅な価値低下がないことが魅力
築浅の中古物件の魅力は価格に新築プレミアがなく買ってすぐの大幅な価値低下(値下がり)がないことも大きい
— akibaryu(メールのプロ黒川) (@akibaryu) September 19, 2018
築浅の中古物件の魅力は価格に新築プレミアがなく買ってすぐの大幅な価値低下(値下がり)がないことも大きい
意見⑤:取引相手の収益構造を見抜ぬくことは新築よりも中古のほうが重要
築浅の中古物件を探す人は多いと思いますが、それをなぜ売り主は手放すのか。
— 坂ノ下49@不動産賃貸 (@sakanoshita_s) September 1, 2021
築古であれば、残債が減っているので現金化というわかりやすい理由がありうるが、築浅ならそれはない。
取引相手の収益構造を見抜ぬくことは新築よりも中古のほうが重要。
築浅の中古物件を探す人は多いと思いますが、それをなぜ売り主は手放すのか。
築古であれば、残債が減っているので現金化というわかりやすい理由がありうるが、築浅ならそれはない。
取引相手の収益構造を見抜ぬくことは新築よりも中古のほうが重要。
築浅中古物件の購入にまつわる意見:まとめ
SNSで調査した築浅中古物件の購入にまつわる意見をまとめると以下の通り。
- 経済性、育児面から1番バランス取れてる
- 魅力的だけど予算オーバー
- 私道負担ある土地はリスク
- 買ってすぐの大幅な価値低下がないことが魅力
- 取引相手の収益構造を見抜ぬくことは新築よりも中古のほうが重要
築浅の中古物件や中古住宅の購入に対して、ポジティブな意見とネガティブな意見双方を確認できました。
やはり、購入後すぐの資産価値の大幅な下落がないことなど経済面でのメリットや、育児をふまえて住みやすいなど実需観点での魅力について言及されている方が複数おられました。
また、ネガティブな意見としては、私道負担費など思わぬ高額なランディングコストの負担可能性があることや、築浅物件が売却されることになった理由や背景によっては安易なローン購入は避けた方が良いという声も。
総括して、その魅力から人気や注目を集めていることは間違いない築浅中古物件ですが、購入後に後悔しないための注意はやはり必要です。
築浅中古物件はなぜ人気?失敗/後悔しないための注意点:まとめ
築浅の中古物件が人気な理由(メリット)と、築浅中古物件の購入で失敗/後悔しないための注意点(デメリット)はそれぞれ上記の通り。
都心部などを中心に新築物件のピークが過ぎたことからも築浅の中古物件や中古住宅の人気は今後さらに過熱することが予想されます。
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