クッションフロアは防水性や防音性に優れており、賃貸物件でも人気がある加工方法の1つです。
しかし、クッションフロアの賃貸には注意点が多く、知らずに入居していると退去時に原状回復費用がかさんでしまう可能性も。
そこで今回は「クッションフロア賃貸の注意点/デメリット」を不動産のプロが徹底解説していきます。
本記事を読むことで、クッションフロア賃貸のメリット/デメリットを理解でき、お部屋探しで後悔せずに済みますよ。
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【デメリット】クッションフロア賃貸の注意点
結論から言うと、クッションフロア賃貸の注意点/デメリットは以下の通りです。
順番に見ていきましょう。
注意点①:カビが発生しやすい
クッションフロアは湿気に弱いです。
特に通気性が悪い部屋や水回りの近くにクッションフロアが敷かれている場合、湿気がこもりやすくカビが発生するリスクが高まります。クッションフロアの素材は、ビニール系が多く水分を吸収しにくいですが、空気の循環が悪く表面に水滴が溜まると、カビが発生してしまうわけです。
一度カビが発生すると、表面を拭くだけでは不十分で、床材の下にもカビが侵入することも。水漏れや結露によるカビは、退去時に入居者が修繕費用を負担するケースが多いので、注意したいところですね。
注意点②:色移り/変色しやすい
クッションフロアは、家具や敷物から色移りや変色が発生することがあります。
特に濃い色のカーペットやラグ、ゴム製のマットなどがクッションフロアに長期間接触すると、色素がフロアに移り、取り除くことが難しいシミになってしまう可能性が。さらに、紫外線による日焼けも原因の1つで、窓辺やベランダに近い場所では、日光による変色が進みやすいです。
なので、長期間動かさない家具の下に透明なプラスチックマットを敷いたり、日差しが強い部屋では遮光カーテンを利用して紫外線の影響を軽減したり、などの対策を講じると良いでしょう。
注意点③:部屋の端からえぐれやすい
クッションフロアは、部屋の端からめくれたり剥がれたりしやすいです。
湿気が原因で接着剤が劣化すると、クッションフロアが浮き上がったり反り返ったりするため、衝撃を与えると部屋の端でなくとも、切り裂けてしまうこともあります。
湿気の強い部屋だと対処が難しい場合もありますが、エアコンや除湿器で湿度の調整をするしかないですね。
注意点④:家具の重みで凹むことが多い
クッションフロアは、柔らかく弾力性のある素材で作られているため、重い家具を長期間置くと凹むことがあります。
特に、ベッドやソファ、タンスなどの重い家具が直接接触している部分は、目立って凹みが残りやすいです。この凹みは、修繕しないと元に戻ることが少ないため、賃貸契約終了時に原状回復費用として請求されることも。
なので、クッションフロアの賃貸物件に入居する際は、家具の下にクッション材やフロアマットを敷いたり、定期的に家具の位置を変えたりすると良いでしょう。
注意点⑤:素足だとペタペタとくっつく
クッションフロアは、表面がビニール系であるため、素足で歩くとペタペタとくっつく感覚があります。
特に、夏場や湿気が多い季節にはペタつくことが多く、人によっては不快に感じるでしょう。なので、床のペタペタ感を避けたい方はスリッパを着用して対策をするのがおすすめです。
クッションフロア賃貸のメリット
もちろんクッションフロアの賃貸にはメリットもあって、例えば以下のようなメリットです。
順番に見ていきましょう。
メリット①:お手入が簡単
クッションフロアのメリットの1つは、お手入れが非常に簡単なことです。
クッションフロアは、汚れがついても水拭きや中性洗剤でサッと拭き取ることが可能。また、傷が付きにくい素材でもあるため、家具やペットの爪で傷がつくリスクが低いです。
例えば、フローリングの床材は傷や汚れがつきやすく、頻繁にワックスがけが必要ですが、クッションフロアはそのようなメンテナンスがほとんど必要ありません。
メリット②:断熱効果がある
クッションフロアには断熱効果があるため、寒い季節でも床が冷たくなりにくいというメリットがあります。
フローリングやタイル床に比べ、クッションフロアは温度を保ちやすい性質を持っているので、冬場の暖房代節約にも繋がるでしょう。
メリット③:防音性に優れている
クッションフロアは防音性に優れているため、上下階や隣室への音漏れしにくいメリットもあります。
賃貸物件では、足音や家具の移動音などにより隣人トラブルに発展することも。しかし、クッションフロアを活用することで、多少なりとも騒音を軽減することが可能です。
特にファミリー層やペットを飼っている場合は、騒音による隣人トラブルに発展しやすいので、クッションフロアの賃貸は大きなメリットとなるでしょう。
メリット④:防水性に優れている
クッションフロアは防水性に優れているため、水回りや汚れやすい場所でも使用可能です。
キッチンやトイレなどにクッションフロアを使用している場合、水や油がこぼれてもサッと拭き取るだけで済むため、お手入れが非常に楽です。
また、湿気が多い場所でもカビが発生しにくいため、クッションフロアの下の床材を長持ちさせることができます。そのため原状回復の費用もカットすることができますよ。
メリット⑤:衝撃の吸収性に優れている
クッションフロアは、衝撃の吸収性が優れていることもメリットの1つです。
クッションフロアは、クッション性を持つビニール素材からできているので、家具はもちろん日常的な動きの衝撃もやわらげてくれます。例えば、重たい家具を動かす時や子どもが走り回るような時でも、クッションフロアであれば床材が傷つきにくいわけです。
また、クッションフロアの衝撃吸収性は、高齢者や子どもがいる家庭にも適しています。万が一転倒してしまった場合でも、フローリングに比べて衝撃がやわらぐため、怪我のリスクを減らすことが可能ですよ。
【後悔?】クッションフロア賃貸の悪い口コミ
次に、SNSでクッションフロア賃貸の悪い口コミを調査しました。
検索すると「クッションフロア 後悔」「クッションフロア やめとけ」と出てくるので、別観点からの意見を見ていきましょう。
悪い口コミ①:クッションフロアはデメリッがデカい
クッションフロアってデメリットデカないですか!ちょっと直に家具置こうもんならすぐに凹むし、猫たちの爪ですぐえぐられるし、退去時めっちゃ怖いな
— め (@__meke__) July 18, 2024
クッションフロアってデメリットデカないですか!ちょっと直に家具置こうもんならすぐに凹むし、猫たちの爪ですぐえぐられるし、退去時めっちゃ怖いな
悪い口コミ②:クッションフロアがカビ臭い
このカビ臭さはクッションフロアの裏からきている疑惑が😇
— ふくねこ/2025年5月に引越す (@yonagon29) July 10, 2024
私が気にしすぎなだけ?管理会社に言ってみようかな…
このカビ臭さはクッションフロアの裏からきている疑惑が。私が気にしすぎなだけ?管理会社に言ってみようかな…
悪い口コミ③:クッションフロアがカビてた
タイルカーペットの隙間に埃溜まってるなぁ、掃除しないとなぁって思ってめくったら、その下のクッションフロアがカビてた、、、どうちて(´;ω;`) pic.twitter.com/okQiAF06GW
— 🌲鹿伊とな🦌@工場・農場経営・建築大好きVTuber (@project107ch) August 20, 2023
タイルカーペットの隙間に埃溜まってるなぁ、掃除しないとなぁって思ってめくったら、その下のクッションフロアがカビてた、、、どうちて(´;ω;`)
悪い口コミ④:クッションフロア想定外の速さでへこむ
クッションフロア想定外の速さでへこむから床の張り替えで対応してくれ、もう気にするの面倒くさい
— 🪼れーくん🪼 (@Reiji070207) October 3, 2021
楽器持ち込みでへこみどーのって言われたけどただ机置いといただけで凹むんだもん( ´・ω・`)
シンセくん置いてあるけど万全対策すぎて1番凹みできないんじゃね…9
クッションフロア想定外の速さでへこむから床の張り替えで対応してくれ、もう気にするの面倒くさい。楽器持ち込みでへこみどーのって言われたけどただ机置いといただけで凹むんだもん( ´・ω・`)シンセくん置いてあるけど万全対策すぎて1番凹みできないんじゃね…9
悪い口コミ⑤:新居のクッションフロアが凹みまくっている
新居、床がクッションフロアなんだけど、普通に凹みできまくっててウケる
— ぶりゅりゅ (@Kz_brrr0821) June 3, 2024
これ回避不可能やな
新居、床がクッションフロアなんだけど、普通に凹みできまくっててウケる。これ回避不可能やな
クッションフロア賃貸の悪い口コミ:まとめ
クッションフロア賃貸の悪い口コミをまとめると上記の通り。
- クッションフロアがカビてた
- クッションフロアがカビ臭い
- クッションフロアはデメリッがデカい
- クッションフロア想定外の速さでへこむ
- 新居のクッションフロアが凹みまくっている
カビに関する声が多かったです。
他にも、凹みに関する声も多かったですね。耐久性に難があるため、クッションフロア賃貸で後悔する方が一定数いました。
クッションフロアの良い口コミ
次に、SNSでクッションフロアの良い口コミを集めてみました。
順番に見ていきましょう。
良い口コミ①:トイレと洗面所の床はクッションフロア一択
戸建の大工をしていて、よく思うのですが、トイレと洗面所の床は、クッションフロア一択だと思います。
— グランマスク、コロンブスの卵 (@HmgVyz7uh5Q6iL0) August 30, 2023
防水性が高い。#家#シロアリ
戸建の大工をしていて、よく思うのですが、トイレと洗面所の床は、クッションフロア一択だと思います。
防水性が高い。#家#シロアリ
良い口コミ②:階段に防音クッションフロアにしたの正解だった
階段に防音クッションフロアにしたの正解だった。子供のドタドタ音がマシになる
— 主婦 (@In_My_Flat) November 1, 2022
階段に防音クッションフロアにしたの正解だった。子供のドタドタ音がマシになる
良い口コミ③:クッションフロアめちゃくちゃ掃除しやすい
ベビーセンター、クッションフロアの木目調だったのも良かったな。めちゃくちゃ掃除しやすいじゃん。木じゃない素材のものを木目調にするのは良くないとか言うけど(デザイン的に)性能的にはめちゃくちゃありすぎるー
— おく©☺︎︎︎︎ 🫘👶 (@comamettimama) March 29, 2024
安っぽいフローリング張るくらいならクッションフロアにしておいた方がいいと思う派
ベビーセンター、クッションフロアの木目調だったのも良かったな。めちゃくちゃ掃除しやすいじゃん。木じゃない素材のものを木目調にするのは良くないとか言うけど(デザイン的に)性能的にはめちゃくちゃありすぎるー
安っぽいフローリング張るくらいならクッションフロアにしておいた方がいいと思う派
良い口コミ④:クッションフロアって結構断熱してるんだな
とりあえず新居で1日過ごした感じ
— あんちゃん (@nachrom) November 23, 2021
前の家に敷いてたクッションフロアって結構断熱してるんだなって感想
とりあえず新居で1日過ごした感じ。前の家に敷いてたクッションフロアって結構断熱してるんだなって感想
良い口コミ⑤:掃除がしやすいし普通のフローリングより良いまである
今クッションフロア引いてるけどデザイン的には全然問題ないなと思うし掃除がしやすいし普通のフローリングより良いまである
— やまげん (@yamagen0915) August 21, 2022
今クッションフロア引いてるけどデザイン的には全然問題ないなと思うし掃除がしやすいし普通のフローリングより良いまである
クッションフロアの良い口コミ:まとめ
クッションフロアの良い口コミをまとめると上記の通り。
- トイレと洗面所の床はクッションフロア一択
- クッションフロアめちゃくちゃ掃除しやすい
- クッションフロアって結構断熱してるんだな
- 階段に防音クッションフロアにしたの正解だった
- 掃除がしやすいし普通のフローリングより良いまである
「掃除しやすい」との声が多かったです。
防水性に優れているので、水拭きしやすいメリットはありますからね。湿度に注意すればカビも発生しにくいので、上手く使えればクッションフロアは便利だと言えるでしょう。
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賃貸のクッションフロアのカビや凹みは原状回復の義務に該当する?
結論から言うと、賃貸のクッションフロアのカビや凹みは原状回復の義務に該当します。
もちろん自然摩耗や経年劣化による凹み等は原状回復の義務はありませんが、キッチンの油汚れやタバコによる焼き傷など、過失による損傷は原状回復の義務に該当します。
一方、家具による凹みや水回りの水垢は原状回復の義務に該当しません。しかし、程度がひどかったり水はねによるクッションフロア下のカビは、原状回復の義務に該当する可能性があります。
詳細は下記記事をご覧ください。
>>【退去時】賃貸フローリングの傷はどこまで費用負担になる?物を落とした凹みはいくら?
クッションフロアとフローリングやフロアシートとの違い
最後に、クッションフロアとフローリングやフロアシートとの違いを解説していきます。
順番に見ていきましょう。
クッションフロアとフローリングの違い
クッションフロアとフローリングの違いを下記5つの観点から見ていきましょう。
- 素材の違い
- 機能性の違い
- お手入れの違い
- 価格帯の違い
- 断熱性の違い
まず①素材の違い。クッションフロアは、ビニール素材でできた床材で、弾力性と柔軟性が特徴です。一方、フローリングは木材を使った床材で、基本的に水に弱く、湿気の多い場所には向いていません。
次に、②機能性の違い。クッションフロアは防音性や衝撃吸収性が高いため、物を落とした際にも傷がつきにくく、怪我のリスクも少ないです。一方、フローリングは硬さがあり、重い家具や物を落とすと傷や凹みができやすいです。ただ、長持ちしやすく、高級感や温かみあるデザインも特徴です。
次は、③お手入れの違い。クッションフロアは水拭きが可能で汚れに強く、日々の掃除が簡単。一方、フローリングは水分に弱いため、基本的には乾拭きが必要で、傷がついた場合は専用の補修材を使ってメンテナンスする必要があります。
次に、④コスパの違い。クッションフロアは、比較的安価で設置や交換がしやすいのが特徴。一方、フローリングは天然素材を使用しているため、初期費用が高めですが、長く使える点や価値が維持されやすい点で投資価値があります。
最後に、⑤断熱性の違い。クッションフロアは適度な断熱効果がありますが、フローリングは季節によって冷たさや温かさを感じやすく、特に冬場は冷えやすいことが多いです。
クッションフロアとフロアシートの違い
クッションフロアとフロアシートの違いを下記5つの観点から見ていきましょう。
- クッション性の違い
- 耐久性の違い
- 施工方法の違い
- コスパの違い
- デザインの違い
まず、①クッション性の違い。クッションフロアは、厚みがありクッション性が高いのが特徴で、1.5mmから3.5mmの厚さがあり、柔らかい素材で作られています。一方、フロアシートは薄手のビニールシートで、厚さは0.5mmから1mm程度と非常に薄く、クッション性がほとんどありません。
次に、②耐久性の違い。クッションフロアは耐久性が高く、水回りや頻繁に歩く場所でも長く使える素材。一方、フロアシートは耐久性が低く、傷や汚れがつきやすいため、長期間の使用には不向きです。
次は、③施工方法の違い。クッションフロアは、プロによる施工が一般的。カットして接着剤でしっかり貼り付ける必要があり、施工には技術が求められます。一方、フロアシートは裏面に接着剤が付いているシールタイプが多く、DIYで簡単に貼り付けられるのが特徴です。
次に、④コスパの違い。クッションフロアは、若干初期費用が高め。一方、フロアシートは低価格で購入でき、手軽に取り換えが可能なため、短期間で床のデザインを変えたい場合や予算を抑えたい人に向いています。
最後に、⑤デザインの違い。クッションフロアは、木目調やタイル調、石材調などの豊富なデザインがあり、質感をリアルに再現しているものが多いです。一方、フロアシートも多彩なデザインが揃っていますが、薄手であるため、クッションフロアほどの高級感や質感のリアルさは期待できません。
クッションフロア賃貸の注意点:まとめ
クッションフロア賃貸の注意点及びデメリットは上記の通りです。
とはいえ、もちろんクッションフロア賃貸にはメリットもあります。カビや凹みに注意しつつ使用できれば、大いにメリットを享受できると言えるでしょう。
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